◇◇ 土木の日2017一般公開 ◇◇


− 開催レポート −

 

  国総研旭庁舎では、土木事業や研究所の仕事を理解して頂く目的で、「土木の日2017一般公開」を国立研究開発法人土木研究所と共催で11月18日(土)に実施しました。
 公開当日は、あいにくの天候でしたが、947名もの方にご来場いただきました。主な来場者は、つくば市内の小学生の親子連れですが、近郊の都県をはじめ、遠くは愛知県、熊本県、北海道から足を運んでくださる方もいました。

◇実験棟見学

【橋の健康しんだん】

橋梁撤去部材ヤードで、橋の異常の見つけ方の体験や、橋梁の撤去部材見学を行いました。

【土石流を防ぐ方法を知ろう】

土石流発生装置(山の斜面の模型)を用いて、土石流の仕組みや、対策を紹介しました。

【無人で走るトラックを観察しよう】

舗装走行実験場で、無人で走る荷重車の見学や、舗装についてのクイズ等を行いました。

 【津波(つなみ)の動きをみてみよう】

 
海洋沿岸実験施設で、実際に津波を発生させ、湾に入る津波の動きを観察してもらいました。

【ダムの水の流れを知ろう】

水理実験施設で、ダムの役割や構造を紹介しました。

【道路のヒミツを探れ!】

試験走路および実大トンネル実験施設内をバスで走行しながら、様々な道路関連の実験施設を紹介しました。


 土木体験教室

【無人ショベルカーを動かせ!】

機械施工屋内実験施設に設置した無人ショベルカーのラジコン操作体験を行いました。

 【水がきれいになる仕組みを知ろう】

水質試験体験や下水道カルタゲーム等を行いました。

【コンクリートを作って、こわそう】

コンクリートの仕組みの紹介や、モルタルを用いた簡単な工作等を行いました。

【トンネルの強さを知ろう】

ペーパークラフト工作を通じてトンネルの形や補強に関する体験を行いました。

【土のいろいろな性質を知ろう】

土の締固め体験や、液状化の再現実験等を体験してもらいました。

【吹雪(ふぶき)を防ぐ方法を知ろう】

吹雪から車や道路を守る方法等を紹介しました。

 【土木を測ろう】

ドローンの模擬操縦体験や、定点観測機器の操作体験を行いました。

 

 ◇ボール紙で作る橋コンテスト

  「ボール紙で作る橋コンテスト」は、日本の将来を担う小学生に「ものづくりを通じて私たちの生活を支える橋などの土木インフラの大切さを知ってもらう」ことを目的に平成6年より実施しており、今年で24回目を迎えます。

 コンテストの案内は、6月につくば市教育委員会を通じて市内の全小学校に行い、参加児童は夏休みの工作として取り組み、つくば市内33の小学校より791名(676作品)の参加がありました(この数は、市内の当該学年の全児童の2割に相当します)。

 昨年度(平成28年)からコンテストの参加資格を小学4〜5年生に拡大(従前は5年生のみ)しています。これは、より多くの児童に参加してもらうとともに1度のコンテスト参加で終わること無く、繰返し橋を作ることで、作品の企画や製作の経験、他の作品を見ることでの学び、を踏まえた応募ができるように配慮したもので、学年枠の拡大前後では、参加者数はほぼ倍増しており、概ね狙い通りの結果となっています。

 コンテストでは、「橋としての安定感」、「デザインや仕上がりの美しさ」、「独創性(ぼくらしさ、わたしらしさ)」という3つの評価軸から審査を行い、それぞれに優れた作品に「構造デザイン賞」、「美術デザイン賞」、「努力賞」(各5作品)、全ての項目に優れた作品に「最優秀賞」(3作品)を授与するとともに在校児童数に対する参加率の高い学校には、「学校奨励賞」(6校)を授与しました。また、今年のコンテストでは、審査員長の目に特に留まった作品(1作品)に「審査員長特別賞」を授与しました。

 「土木の日」一般公開の中で優秀作品の表彰式を行い、最優秀賞の児童には、作品の製作にあたっての工夫や作品に込めた思い等を語って頂きました。

 また、一般公開の会場内で参加全作品の展示を行いました。今回、作品展示室への入室者数を調査したところ、一般公開来場者のほとんどが足を運んでいることが判明し、本コンテストが国総研を訪れるきっかけの1つとなっていることが分かりました。

 来年は、本コンテスト開始から25年の節目となります。「ボール紙で作る橋コンテスト」が、より盛り上がる企画となるような工夫をしていきたいと思います。


表彰式での受賞者との記念撮影

 ◇他にもイベントが盛りだくさん!

吾妻小学校・吾妻中学校吹奏楽部による演奏、職員有志による和太鼓演奏・バンド演奏が、土木の日一般公開を大いに盛り上げてくれました。

 最後にこの場をお借りいたしまして、土木の日一般公開にご来場頂きました皆さま、イベント開催にあたりご協力いただきました皆さまに心から御礼申し上げます。