平成 14年  7月 31日
国  土  交  通  省
国土技術政策総合研究所

産学官が連携した技術開発を推進
−共同研究者の募集について−


国土交通省国土技術政策総合研究所では、産学官の連携を図り、効率的な技術開発を実施すべく、共同研究を推進しております。この度、下記の課題について共同研究者を募集いたします。

 

 アーバンスケルトンの計画・建設技術に関する研究

スケルトン・インフィル住宅という考え方があります。「スケルトン」は骨組み(構造躯体)、「インフィル」は中身(内装・設備等)の意味で、骨組みを維持したまま、住まい手のライフスタイルに合わせて内装・設備等を変更できるものです。骨組みが100年以上の長期耐用性を持つので廃棄物の発生抑制にも寄与します。「アーバンスケルトン」は、これを都市に応用したもので、スケルトンに当たる人工地盤などの上に必要な住宅や構造物を段階的に建てていくというものです。時代の情勢変化に応じた都市空間の利用が可能となり、既成市街地の再生に資する技術として期待されています。

 

沖縄の気候風土に適した壁面・屋上緑化技術に関する研究

亜熱帯性植物の中から、沖縄地方における屋上・壁面緑化に適した植物を抽出し、台風に対する耐久性のある植裁基盤を開発します。

 

下水圧送管路における硫化水素抑制技術の開発

下水道の寿命を縮める原因の一つに硫化水素があります。下水圧送管路(圧力をかけて下水を流すタイプの管路)では、下水の嫌気化(酸素が不足すること)により硫化水素が生成され、圧送管下流の自然流下区間でコンクリートの腐食が発生し問題となります。ここでは、薬液(塩化鉄)を注入することにより、低コストで硫化水素の発生を抑える技術を開発します。

 

建設施工における空間情報の取得利用に関する研究

土木施工を対象に3次元空間データを利用した監督検査、施工管理技術の開発を行います。これにより、土木構造物の設計から維持管理までの一貫した情報管理の実現を目指します。

 

シックハウス対策に関する評価技術の研究

近年の室内空気環境は様々な化学物質の利用と建物の気密化で激変し、シックハウス問題が顕在化しています。建築基準法の改正により対策の強化が図られていますが、トルエンなどの揮発性化学物質についての対応など不十分な点もあり、一層の研究開発が必要とされています。この課題ではシックハウス対策に関わるさまざまな技術の開発と評価を行います。

 

小口径下水管きょの不陸蛇行計測機器の開発

小口径下水管きょの点検調査には、TVカメラを搭載した小型ロボットが用いられます。クラック(ひび割れ)、腐食、破損、土砂の堆積などの異常については、TVカメラの映像により充分把握可能ですが、不陸(管路内の凸凹)、蛇行といった異常まで把握できません。ここでは、そのような線形異常を把握できる計測機器の開発を目指します。

 

募集期間は、7月31日から8月30日までの約1ヶ月間となっています。詳細につきましては、下記URLを参照ください。

国土技術政策総合研究所ホームページ 共同研究者の募集についてhttp://www.nilim.go.jp/japanese/kyoudou/koubo.htm
<お問い合わせ先>
国土交通省 国土技術政策総合研究所
企画部企画課 建設専門官 福島 雅紀 (電話0298-64-2674)



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