国総研研究報告 第 67 号 |
【資 料 名】 | 地震により空洞が生じた空港舗装のFWDによる空洞検出と 健全性評価に関する研究 |
【概 要】 | 地震に見舞われた直後の空港は,緊急物資輸送機等の救援機の拠点として重要な役割を担う.空港
管理者は,地震直後の空港の暫定運用として救援機を受け入れるために,空港舗装の点検と点検結果
に対する評価を速やかに行い,被害を受けた舗装の応急復旧を行うことが求められる.地震後の空港
舗装に現れる変状は主に,ひび割れ,段差および舗装の沈下であるが,2011年の東北地方太平洋沖地
震では,液状化に伴う舗装の沈下だけでなく舗装下に空洞が生じることがわかった.空洞が小さい場
合などは路面に変状が現れないため,空洞が生じた舗装を救援機が走行すると路面が突発的に陥没し,
重大な事故につながる可能性がある.地震により基礎地盤が液状化し,舗装の沈下や非舗装エリアの
噴砂痕が確認された場合には,周辺の舗装に空洞が生じていることが疑われるため,地震直後に容易
に調達できる調査機器を用いて,空洞の有無や規模等を調べるとともに,救援機の走行可否の判断の
ための舗装の健全性を評価する必要がある. 本研究の目的は,地震直後の空港において比較的調達しやすいと考えられるFWD(Falling Weight Deflectometer,重錘落下式たわみ測定装置)を用いて,地震により空港の舗装に生じた空洞の検出 と,空洞が生じた舗装の健全性の評価を行い,救援機の走行可否の判断を可能にすることである.そ のために本研究では,空港のコンクリート舗装およびアスファルト舗装に生じた空洞をFWDにより検 出する方法を検討した.また,空港のコンクリート舗装およびアスファルト舗装に破壊や大きな変形 を生じさせる空洞について明らかにし,その空洞とFWDで推定される空洞の範囲の対比にもとづき, 空洞が生じた空港舗装の健全性を評価する方法を検討した. |
【担当研究室】 | 空港施設研究室 |
【執 筆 者】 | 河村 直哉 |
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