研究成果概要


国総研資料 第 675 号

【資 料 名】 津波避難の安全性に及ぼす施設整備・避難対策の影響及び津波避難施設の配置手法に関する研究

【概   要】  避難距離及び避難所要時間に着目した沿岸地域の津波避難安全性を評価する手法の提案のために,津波避難施設の配置手法について,数理計画法のp-メディアン問題及び集合被覆問題をモデルとして,建物構造要件及び収容可能人数を考慮した津波避難施設配置によりケーススタディを行い,両モデルの特徴について整理した.また,海岸保全施設の整備,建物耐震化による街路閉塞箇所の減少及び津波避難標識の影響について,避難距離及び避難所要時間による避難者の安否を指標とした避難安全性 の評価を行った.
 これにより,以下の結果を得た.
(1)平均避難距離を避難安全性の指標とした場合に,集合被覆問題モデルよりものp-メディアン問題モデルによる津波避難施設配置の方が安全性は高い.
(2)最大避難距離を避難安全性の指標とした場合に, p-メディアン問題モデルよりも集合被覆問題モデルによる津波避難施設配置の方が安全性は高い.ただし,集合被覆問題モデルによる解析に解が存在する場合に限られる.

【担当研究室】 沿岸防災研究室

【執 筆 者】 渡邉祐二,熊谷兼太郎



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