研究成果概要


国総研資料 第 839 号

【資 料 名】 空港アスファルト舗装に関するESWL算出プログラムの開発

【概   要】  空港アスファルト舗装の設計においては,施設老朽化にともない空港舗装工事の大半を占めるオーバーレイ等大規模改修を中心に経験的設計法が広く使われている.この経験的設計法の設計の過程で,ESWL(等価単車輪荷重)を求めることが必要であるが,ESWLはたわみ係数などを用いて求める必要があり,その過程はやや煩雑である.そこで,設計の利便性を高めるため,R(言語)を用いてプログラムを開発し諸計算を行った.
 本研究の主な結論は以下の通りである.
(1)プログラムで計算したたわみ係数について佐藤1)の結果と比較した.その結果基本的に一致した.
(2)新たにたわみ係数表を,佐藤1)の作成した表より細かいピッチで作成した.また,利便性を考えマイクロソフトエクセルベースで作成した.
(3) 代表的な,一脚あたりの車輪数が異なる,いくつかの航空機に対して,空港舗装設計要領2)におけるたわみ係数の算出点よりも詳細に算出点を設定し,空港舗装設計要領2)におけるたわみ係数の算出法を検証した.空港舗装設計要領2)の算出法は精度的に十分であることがわかった.
(4)たわみ係数表及びESWLの算出プログラムのソースコードを掲載公開するとともに概要を解説し,新たな航空機材への対応等についてユーザがプログラムの改良を行う助けとした.開発したプログラム等は設計にあたっての基礎ツールとなるものであり,その活用により空港アスファルト舗装設計の効率化につながることが期待される.

【担当研究室】 空港施設研究室

【執 筆 者】 伊豆 太



表 紙
中 扉
目 次
本 文
奥 付


全 文 1,379KB