研究成果概要


国総研資料 第 995 号

【資 料 名】 上部斜面を有する防波堤のレベル1信頼性設計法に関する検討
〜滑動照査および転倒照査を対象として〜

【概   要】  港湾施設の設計では,平成19年度から信頼性設計法が導入されており,部分係数を用いた性能照査(レベル1信頼性設計法)が行われてきた.近年,この部分係数の見直しが進められており,岸壁および防波堤の主な構造形式である重力式係船岸,矢板式係船岸,桟橋,重力式防波堤(混成堤,消波ブロック被覆堤)の全体安定性に関する性能照査については,既に荷重抵抗係数アプローチによる新しい部分係数が提案されている.
 本検討の目的は,重力式防波堤のうち,上部斜面堤および消波ブロック被覆上部斜面堤を対象として,上記に示した構造形式と同様に,荷重抵抗係数アプローチに基づく部分係数を提案することである.本検討では,混成堤および消波ブロック被覆堤と同様に,変動波浪に対する堤体の滑動照査およ び転倒照査において,現行設計法による断面が有する安全性を基に目標破壊確率を設定し,部分係数を算出した.また,新たな部分係数による堤体の断面幅と現行設計法による堤体の断面幅を比較した上で,滑動照査および転倒照査に用いる荷重抵抗係数アプローチに基づく部分係数を提案した.なお,破壊確率や部分係数の算出はモンテカルロシミュレーションを用いて行った.

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 高野 向後,竹信 正寛,宮田 正史,佐藤 健彦



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