研究成果概要


国総研資料 第 1024 号

【資 料 名】 港湾分野におけるi-Construction推進のための3次元データ等の活用に関する検討

【概   要】  我が国では人口減少が進んでおり,建設業においても就業者数が1990年代後半をピークに減少している.しかし,バブル経済崩壊後の建設投資の減少は就業者数の減少を上回り,ほぼ一貫して労働力過剰となったため,省力化につながる生産性向上が見送られてきた.一品受注生産,現地屋外生産,労働集約型生産等の業界特有の生産形態が製造業等で進められてきたライン生産による効率化や自動化といった生産性向上策を取り入れづらくさせていた.また,建設業においては,他産業に比べ技能労働者の高齢化が著しく,担い手不足が喫緊の課題となっている.そこで国土交通省は,2015年に労働人口が減少する中で経済成長するために,あらゆる建設生産プロセスにおいて生産性を向上させる「i-Construction」の取り組みを開始した.港湾分野においても浚渫工において3次元データ等を使用することで生産性向上を目指す「ICT浚渫工」を2017年度より開始している.しかし港湾分野におけるICTの活用は試行や実証事例が少なく,他工種へ展開するための知見が限られている. 本検討では,港湾工事の特性や現場ニーズを把握し,現状で考えられるICTの活用時の効果と課題を抽出し,比較検討の上で導入効果が期待される工種を提案した.また,本格導入に際して必要な基準やマニュアルを整備するために考慮しておくべき事項をとりまとめた.

【担当研究室】 港湾施工システム・保全研究室

【執 筆 者】 吉田 英治・井山 繁・鈴木 啓介



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