研究成果概要


国総研資料 第 1065 号

【資 料 名】 港湾におけるレベル1地震動の補正手法に関する包括的整理

【概   要】  港湾施設の耐震設計では,設計対象地点の工学的基盤におけるレベル 1 地震動(時刻歴波形)を設定することになっている.当該地点のレベル 1 地震動の推定精度を向上させるためには,地震動に及ぼす影響が大きいサイト増幅特性を適切に評価する必要がある.サイト増幅特性は,当該地点において長期間にわたる地震動の観測記録が得られている場合,スペクトルインバージョンに基づき精度良く評価することができる.一方で,そのような地震観測記録の蓄積がない地点については,臨時的な地震観測や常時微動観測の結果に基づきサイト増幅特性を推定しなければならず,推定されたサイト 増幅特性を用いて,対象地点のレベル 1 地震動を補正し,設計入力地震動として設定する必要がある.
 しかしながら,これらのサイト増幅特性の推定手法や推定結果に基づくレベル 1 地震動の補正手法については,詳細な解説資料がない. よって,設計実務者がレベル 1 地震動の補正手法やその留意点についてより理解を深め,港湾施設を対象としたより良い耐震設計を行うことができる環境整備を図ることを目的として, サイト増幅特性を評価する複数の手法及びそれらの評価手法に基づくレベル 1地震動の補正手法について,例題となる計算事例を示しつつ,体系的な整理を行った.

【担当研究室】 港湾施設研究室

【執 筆 者】 錦織勇人、福永勇介、野津厚、宮田正史



表 紙
中 扉
目 次
本 文
奥 付


全 文 17,913KB