研究成果概要

国総研資料 第 1097 号


【資 料 名】 我が国に関わる東西基幹コンテナ航路の遅延状況の把握・分析
【概   要】  国際海上コンテナ輸送サービスの遅れが大きい.コンテナ船の到着予定日時から24時間以内の到着割合を示す定時到着率は,2018年では,全世界で,月によっては約2/3にまで落ち込んだ.長距離の東西基幹航路では,さらに遅延が大きいと想定される.一方で,高度に発展したグローバル・サプライチェーンは,高効率であるがゆえに,在庫が少なく,輸送停滞の影響を受けやすい.
 以上の状況を踏まえ,本資料は,我が国に寄港する,もしくは,我が国との間にフィーダー航路が設定されている東西基幹コンテナ航路を対象に,船舶動静データを用いて,2018年4~12月のサービス別・港湾別の遅延状況を把握し,遅延発生の要因について分析を行ったものである.その結果,輸入港湾での定時到着率の全体平均は7割を切っており,特に低い北米港湾では6割未満であった.遅延の約8割は中国及び欧米の港湾にて発生しており,特定の港湾・ターミナルでの遅延が長くなっていた.中国の港湾では、天候不順やターミナル混雑等を起因とした着岸前の遅延が中心であったのに対し、欧米では、荷役時間の長期化等による着岸中の遅延も多く見られた。
【担当研究室】 港湾システム研究室
【執 筆 者】 赤倉康寛
 

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