国総研資料 第 1155 号 |
【資 料 名】 | 我が国の対欧米コンテナ輸送において海外港湾に依存するリスクの分析 |
【概 要】 | 1990年代後半以降のコンテナ船の急激な大型化に伴い,我が国への欧米基幹コンテナ航路の寄港
が減少し続けてきた.近い将来,我が国への寄港がなくなる可能性も否定できない.一方で,我が
国の対欧米コンテナ輸送において,海外の港湾,特に,釜山港に依存する傾向は増加してきている. 以上を踏まえ,本研究は,釜山港が全面的に機能停止した場合に,①我が国への欧米基幹航路が 現状レベルに維持されているケースと,②我が国への基幹航路の寄港がなくなるケースにおいて, 輸送コスト・時間の増加がどれほど異なるのかを,既往の港湾・経路選択モデルを使用して,試算 したものである.その結果,釜山港が阪神・淡路大震災と同程度の期間で機能停止した場合,①現 状レベルでは我が国直航航路の利用割合が増加し,輸送コストは合計約8 百~1 千億円,輸送時間 は平均数時間の増加に留まるのに対し,②基幹航路の寄港がない状況では,大半が中国南部,台湾 及び海峡地でのT/S に転換し,輸送コストは合計約1千7百~2千2百億円,輸送時間は対北米で 概ね3~6日の増加になると推計された. |
【担当研究室】 | 港湾システム研究室 |
【執 筆 者】 | 赤倉 康寛・佐々木 友子 |
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