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国土交通省 国土技術政策総合研究所 環境研究部 緑化生態研究室

所外発表 2013年度

森林表土を利用した緑化のり面に成立する植生と気候要因の関係

発行年:2013
著者名:久保満佐子・松江正彦・飯塚康雄

森林表土利用工により成立する植生の傾向を把握するために,30地域65箇所の緑化のり面で成立する植生と施工後月数,気候要因、施工要因,のり面属性を調べ,二元指標種分析により植生を分類した.

日本緑化工学会誌,Vol.38,No.4,pp425-438


台風による街路樹倒伏被害の現状と対策

発行年:2013
著者名:飯塚康雄

過去に倒伏した街路樹の倒伏被害の実態を報告するとともに,街路樹の倒伏被害を最小限に抑えるための対策について紹介した.

グリーン・エージ,Vol.40, No.8,pp22-26


鳥好きのためのGIS入門

発行年:2013
著者名:上野裕介・森さやか

GISの基本からデータ収集,解析まで,鳥類の研究をするうえで重要なスキルについて,初心者向けに講演した.

日本鳥学会2013年度大会 講演要旨集,pp238


地域の植生を育む法面緑化

発行年:2013
著者名:栗原正夫

法面緑化の中でも,地域生態系の保全へのに配慮を意図した,地域の在来植物を利用する法面緑化について,利用する種子・苗木の形態や,人為あるいは自然による導入方法の違いにより,表土利用工,自然侵入促進工,地域性種苗利用工の3工法に分けて解説した.

ベース設計資料,No.158,pp35-37


樹上性哺乳類の生息林分断化対策:簡易エコブリッジの開発

発行年:2013
著者名:上野裕介・園田陽一・松江正彦・栗原正夫

野生生物に対する生息地の分断対策は,環境アセスメントにおいて重要なテーマの一つである一方,樹上性哺乳類の分断対策(エコブリッジ,通称リス橋)は,費用が高く,普及が進みにくい現状があった.そこで簡易型エコブリッジの開発を目的に,素材・構造の選定から始め(ロープ構造と網目構造,化繊製と金属製),公園での架設試験とリスの利用実態調査、道路上での冬季耐久性試験を行った.その結果,簡易型エコブリッジには,リスの利用実績があり,安価かつ維持管理も容易な化繊製のロープ構造が優れていることが分かった.

第30回日本道路会議論文集


生物多様性の確保に向けた樹種選定と日本人の自然観−全国市町村のシンボル種に着目して−

発行年:2013
著者名:上野裕介・木村優介・曽根直幸・栗原正夫・飯塚康雄

地域を象徴する種として選ばれるシンボル種は,同時にその地域の人々の自然観を反映したものでもある.そのため,地域のシンボル種を調査することで,日本人の自然観の地域性や時代性の理解に貢献することができる.さらにシンボル種の調査は,地域の環境目標や将来の景観管理の方向性を予測する上でも有用である.そこで,全1719市町村および東京都23区が指定するシンボル種を集計し,シンボル種の特性と地域性,歴史性との関係を明らかにした.

土木学会第9回景観・デザイン研究講演集,No.9


街路樹の倒伏対策

発行年:2013
著者名:飯塚康雄

街路樹が危険木となるリスクを回避あるいは最小限に抑えるための計画的な維持管理である「街路樹の倒伏対策」について,街路樹の倒伏実態と樹木腐朽診断機の開発を含めて報告した.

第30回日本道路会議論文集


都市公園における木質バイオマスを活用したガス化発電に関する実証実験について

発行年:2013
著者名:曽根直幸・山岸裕・栗原正夫・大場龍夫・高野良彦・根本泰行

公園や街路樹の維持管理で発生する剪定枝等を再生可能エネルギーとして活用することが低炭素都市づくり方策の一つに位置付けられているが,都市公園における木質バイオマスのエネルギー利用,特に発電技術の導入は進んでいない.そこで,小規模なガス化発電の導入可能性を検証するため国営昭和記念公園をモデルに行った実証実験の経過を報告した.地域全体で剪定枝等をエネルギー利用する仕組みの検討,ライフサイクルでの導入効果の試算等が今後の課題である.

日本造園学会関東支部大会 事例・研究報告集,Vol.31,pp102-103


災害時における歴史的市街地の復旧プロセスに関する基礎的研究-過去の自然災害及び東日本大震災における歴史的市街地の復旧事例分析から-

発行年:2013
著者名:阿部貴弘

今後の歴史的市街地における被災からの復旧に対して有益な知見を導き出すことを目的として,複数の被災事例に関する横断的な分析によって,自然災害等により被災した歴史的市街地の復旧にあたり,歴史的建造物の維持・継承に資する取組み手法及びプロセスを明らかにした.

都市計画論文集,Vol.48,No.3,pp207-212


河川における外来種管理のためのオオキンケイギクの開花推移に関する新たな把握方法

発行年:2013
著者名:小栗ひとみ・畠瀬頼子・松江正彦・栗原正夫

特定外来生物オオキンケイギクの防除を効率的・効果的に行うためには,当該地域におけるオオキンケイギクの開花結実の時期を正確に把握し,それを踏まえた作業工程の設定が重要である.本稿では,オオキンケイギクの開花結実に関するデータを,広域かつ連続的に取得する上で有効な,インターバルカメラにより連続撮影した画像からオオキンケイギクの開花量の推移を定量的に把握する手法を紹介する.

土木技術資料,Vol.55,No.11,pp25-28


公園剪定枝の炭化・ガス化発電システムに関する研究

発行年:2013
著者名:根本泰行・大場龍夫・曽根直幸

都市公園の剪定枝等を活用したガス化発電技術の実用化に向け,タールによる問題の解決を目的として,炭化炉及びガス化炉の双方を含む発電システムに関する実証実験を行った.

太陽/風力エネルギー講演論文集(2013),pp547-550


災害時における歴史的市街地の復旧プロセスに関する基礎的研究-過去の自然災害及び東日本大震災における歴史的市街地の復旧事例分析から-

発行年:2013
著者名:阿部貴弘

今後の歴史的市街地における被災からの復旧に対して有益な知見を導き出すことを目的として,複数の被災事例に関する横断的な分析によって,自然災害等により被災した歴史的市街地の復旧にあたり,歴史的建造物の維持・継承に資する取組み手法及びプロセスを明らかにした.

都市計画論文集,Vol.48,No.3,pp207-212


東日本大震災復興計画における景観形成施策の位置づけに関する研究

発行年:2013
著者名:木村優介・曽根直幸・栗原正夫

東日本大震災の各被災自治体の復興計画を横断的に整理・分析し,景観形成に向けた取り組みの計画上の位置づけを把握・類型化した上で,復興過程における景観形成に対する影響を明らかにした.

景観・デザイン研究講演集,Vol.9


「『まちづくり効果』を高めるための公共事業の進め方(案)」の作成

発行年:2013
著者名:小栗ひとみ・曽根直幸・栗原正夫・阿部貴弘・松江正彦

「美しい国づくり政策大綱」に基づく「景観法」の制定や,「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(歴史まちづくり法)」の制定などを背景として,公共事業の景観創出と地域の景観形成が連携して景観向上に取組む持続的なまちづくりの展開が求められている.しかし,公共事業の景観創出がまちづくりに及ぼす効果が,どのような取組みやプロセスを経て発現するのか,十分な知見は蓄積されておらず,公共事業担当者が活用できる情報が整えられているとは言い難い.そこで,公共事業の景観創出がまちづくりに及ぼす効果とその発現メカニズムを解明し,公共事業の現場技術者等が地域のまちづくりに効果を及ぼすことを意識した景観整備を進めるための知見や情報を,「『まちづくり効果』を高めるための公共事業の進め方(案)」としてとりまとめた.

土木学会第9回景観デザイン研究発表会プログラム,pp28


ビックデータを活用した生態系保全の試み:GISと生息適地モデルによる重要地域の推定と保全対策

発行年:2014
著者名:上野裕介・栗原正夫

環境アセスメントの現場では,猛禽類のモニタリング調査に多くの人員とコストがかかっている.そこで猛禽類の生息環境を定量的に予測・評価する手法(生息適地モデル)の開発を目的に、既存の猛禽類調査に関する情報をGIS上に集約し,統計的に解析・モデリングを行うことで,生息適地モデルを試作した.

第13回野生生物と交通研究発表会 講演論文集,pp35-36


福島県甲子道路における野生動物の糞抽出DNAを利用したモニタリング

発行年:2014
著者名:園田陽一・中村匡聡・久保満佐子・松江正彦・上野裕介・栗原正夫

環境アセスメントの高度化・効率化を目的に,新技術である野生動物の糞中のDNA情報を用いた個体識別技術の開発を行った.分析対象は,森林から平野にかけての代表種であるノウサギとし,10.2ha内で採取した糞96個から,13個体を識別する技術を得た.この技術開発により,対象地域における生息個体数を糞から推定可能となっただけでなく,道路事業等における生息地の分断化の影響を定量的に予測・評価することが可能になった.

第13回野生生物と交通研究発表会 講演論文集,pp77-82


都市公園における木質バイオマスを活用したガス化発電技術の導入可能性に関する研究

発行年:2014
著者名:曽根直幸・山岸裕・栗原正夫・大場龍夫・河野良彦・根本泰行

公園や街路樹の維持管理で発生する剪定枝等を再生可能エネルギーとして活用することが低炭素都市づくり方策の一つに位置付けられているが,都市公園における木質バイオマスのエネルギー利用,特に発電技術の導入は進んでいない.そこで,国営昭和記念公園をモデルに実証実験を行い小規模なガス化発電の導入可能性を検証した.

ランドスケープ研究,Vol.76,No.5


国土管理を目的とした保全上重要地域のスクリーニング:アンブレラ種に着目した国土・地域・局所スケールでの検討

発行年:2014
著者名:上野裕介・栗原正夫

環境アセスメントの現場での活用を目的に,猛禽類の生息環境を定量的に予測・評価する手法(生息適地モデル)を試作し,その予測の精度、汎用性,頑健性について,異なる空間スケール(全国・地方・事業レベル)で検討を行った.

第61回日本生態学会大会講演要旨集,B2-09


都会の大規模緑地は生物多様性ホットスポットとなりえるか?−東京都心から多摩地域にかけての広域比較

発行年:2014
著者名:曽根直幸・上野裕介・栗原正夫

東京都心〜多摩地域という幅広い都市化度を有する範囲において,緑地の規模,植生構造,周辺環境等が生物多様性にどのように影響するかを分析し,効果的な緑地保全・創出手法を明らかにすることを目的とした現地調査を行っている。本発表では,2013年10月に行った調査結果を紹介し,あわせて今後の調査・分析・活用の方向性について議論する.

日本生態学会講演要旨集,Vol.61