2022年1月1日より、屋根に関する法令が改正され、全ての瓦の留め付けが義務化されます。詳細はこちらへ。

屋根瓦を落とさない・飛ばさないための7つのQ&A

 本来、(かわら)屋根は、適切な設計・施工法により、耐震性・耐風性も確保される屋根ですが、推奨されない昔ながらの施工により、地震や台風時に瓦が脱落・飛散することがあります。

 瓦が脱落・飛散すると、雨漏りが発生する恐れがあるため、急遽(きゅうきょ)、写真1のようにブルーシートを被せて、雨漏りのリスクを少なくすることがありますが、災害の規模が大きい場合は、長期間にわたり屋根が改修されない事例がありました。(東日本大震災では、最大、約3年間、改修工事がされない地域がありました)

 耐震性・耐風性の高い瓦屋根の設計・施工法は、2001年より「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」によって示されています。現在は、このガイドラインにより設計・施工された屋根が普及しつつありますが、旧来の工法のまま瓦屋根の工事が行われる事例もあります。瓦屋根を希望される住まい手の皆様が、地震や台風の際、瓦屋根による被害を受けることが無いように、旧来の工法の問題点およびガイドラインの特徴に関してご理解頂くため、このQ&Aによる資料を作成しました。

写真1 熊本地震の屋根被害によりブルーシートが掛かった住宅による市街地

[写真1] 熊本地震の屋根被害によりブルーシートが掛かった住宅による市街地

(熊本県熊本市、2016年4月30日、引用:Google Earth Pro

 

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なお、私ども国総研(国土交通省 国土技術政策総合研究所)では、木造住宅の耐久性の向上を目的として、大学や関係業界など24機関が協力し、5年間の共同研究を実施しました。その一環として造り手向けの技術情報だけではなく、住まい手向けの「長持ち住宅ガイドライン」を作成・公表しています。

 この研究では、屋根や外壁など住宅全体の問題点や推奨仕様についても対象としていますので、詳しい情報が必要な場合は、ご活用下さい。

 

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国土交通省 国土技術政策総合研究所 建築研究部 宮村雅史