住宅研究部 住宅計画研究室
研究室の紹介
 住宅計画研究室においては、本格的な人口減少・少子高齢社会の到来をうけ、現在及び将来における国民の豊かな住生活を実現するため、他の研究室とも連携しながら、21世紀にふさわしい住宅計画(住生活政策)の策定・立案に関する研究を推進します。

 また、住宅は国民生活の基盤であり、住宅困窮者に対する住宅セーフティネットの構築と居住の安定の確保は、厳しい財政状況下においても住宅政策の重要なテーマであり、低額所得世帯、高齢者世帯、障害者世帯、外国人世帯、子育て世帯など向けの公的賃貸住宅等によるセーフティネット維持・構築に資する研究を実施します。

このほか、国の住宅計画・住宅政策の立案の支援を実施し、住宅研究部に求められる研究諸課題を検討し、住宅研究部のとりまとめを担います。


新着情報

住宅性能評価に関する研究
長期優良住宅(共同住宅)の建築計画データ等に関する調査
  国土技術政策総合研究所では、長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づく長期優良住宅の認定建築物(共同住宅)を対象として、建築計画データ等の把握を目的とした調査を実施しました。
・長期優良住宅(共同住宅)の建築計画データ等に関する調査(速報集計)

多世代利用総プロ(戸建て木造)H21年度検討結果
戸建て木造住宅の維持管理業務に関する指針(案)
  国土技術政策総合研究所では、多世代にわたって住み続けられる長寿命住宅に関する研究・開発として、総合技術開発プロジェクト「多世代利用型超長期住宅及び宅地の形成・管理技術の開発(H20〜22)」を実施しています。
( http://www.nilim.go.jp/lab/ieg/tasedai/portal.htm をご参照ください。)
 この一環として、木造住宅の分野については「戸建て木造住宅の長寿命化のための指針検討WG(座長:東京都市大学 大橋好光教授)」を設置して検討を進めております。 このたび、当WGでの平成21年度の検討の成果をもとに「戸建木造住宅の維持管理業務に関する指針(案)」をとりまとめました。
・1 維持管理指針(案) 前文(公表について〜問合せ先等)
・2 維持管理指針(案) 本文1「基本事項」
・3 維持管理指針(案) 本文2「行動指針(案)」
・4 維持管理指針(案)【参考1】目的・対象範囲等
・5 維持管理指針(案)【参考2】関連ツール等

調査結果
工務店等(戸建て木造住宅のつくり手)による維持管理業務への取組みに関するアンケート調査
  当研究所では、上記の「戸建て木造住宅の長寿命化のための指針検討WG」における検討のなかで、戸建て木造住宅の「つくり手」である、中小規模の工務店における、住宅の維持管理業務への取組み状況を把握するため、(社)全国中小建築工事業団体連合会の協力をいただき、平成21年11月に工務店等を対象としたアンケート調査を行いました。
・アンケート調査結果概要の公表について
・アンケート調査結果等

主な研究課題

(1)住宅計画立案・住宅政策目標の設定等に関する研究
市場を通じた住宅政策手段に関する基礎調査
 住宅市場を通じて、国民がそのライフスタイルやライフステージに応じた適切な居住サービスを選択することができ、また望ましい居住を実現することができるための基礎的な調査研究を行っています。具体的には、住宅・土地統計調査等の統計分析等を通じた我が国の住宅事情や国民の居住ニーズの実態の把握、現行の政策評価の実施、住宅政策目標の設定に関する研究等を実施し、住宅市場メカニズムの解明を通じて政策課題を明らかにした後、これらの結果を基に、住宅市場の改善策及び市場を通じた多様な政策手段の提案を行うための研究を実施しています。

市場を補完する住宅セーフティネットに関する基礎調査
 一方、市場に参加することができない社会的弱者についても「ナショナル・ミニマム」としての居住サービスを享受することができるよう、「住宅セーフティネット」のあり方に係る調査研究も実施しています。

生活の豊かさ、安全に関する住宅計画の基礎的研究
 住宅の豊かさとは何かの研究等を行い、良質な住宅の計画に関する基礎的研究を実施しています。

(2)住宅立地再編(住宅立地の適正化・都市居住の推進等)に関する研究
アーバンスケルトン方式等による都市再生技術に関する研究
 都心居住の推進による都市の再生・整備を図るための一手法として、アーバンスケルトン方式を提案し、アーバンスケルトンと二次構造物の建設の二段階化のための制度開発等を実施しています。

 アーバンスケルトンは、1層または複数の人工地盤(公共空間)と上部に建設される建築物のスケルトン部分(私的利用に供される空間)から構成されるものです。二次構造物が時代変化に対応して更新することが可能であり、アーバンスケルトンと二次構造物の建設主体、建築時期、更新時期、所有者や投資者、管理者等を分離しやすい特徴を有することから、これからの都市再生に求められる、道路等と建築物の複合化や需要に応じた段階的再開発、あるいは公民が連携した投資など、多様な再開発手法に柔軟に対応できる等のメリットがあり、また、都市のコンパクト化の要請に対応した土地の有効利用を実現することもできます。
 ただし、アーバンスケルトンは、公私の中間に位置する「準公共財」としての性格を有するものですから、その普及にあたっては、従来の日本にはない新たな不動産制度の構築が必要となります。
 このため、二段階建築確認・検査制度、二段階建設化のためのインフィル中古市場に関する制度(入居者によるリフォーム融資制度、インフィル中古市場の確立)、アーバンスケルトン事業方式の研究(アーバンスケルトンと二次構造物の所有者を分ける所有制度、道路等と建築物を複合化することを可能とする制度的枠組みの提案)等の研究を実施しています。
・アーバンスケルトンの考え方 (PDF:336KB)
・アーバンスケルトンのタイプ (PDF:75KB)

郊外住宅地の再生・再編手法に関する研究
 我が国の人口は2006年をピークとして以後減少し、2050年の人口は現在の約2割減になることが予想されています。今後人口が減少する中で、郊外住宅地等では空き地・空き家が増加し、放置しておくと将来的に郊外住宅地等がスラム的状況となることが懸念されます。
 このため、郊外住宅地等の作成・再編手法を開発するための基礎データの収集を目的として、郊外住宅地等の空き地・空き家の実態や居住者の意識等に関する調査研究を実施しています。

(3)ストック重視に関する研究
マンションの建替え・改修等による再生手法に関する研究
 マンションは、そのストック数が平成15年末で約447万戸あり、国民の約1割(1,100万人)が居住する都市の居住形態として広く普及しましたが、一方で、時間の経過につれて、老朽化又は陳腐化したマンションが増えつつあり、今後、その数はさらに急速に増加することが懸念されます。マンションにおける居住環境を良好な状態に維持又は改善し、その資産価値を維持していくためには、大規模修繕や改修、建替えなどの「マンション再生」に取り組む必要があり、それらに係る研究開発を実施しています。

 住宅計画研究室では、マンションの建替え手法に関する研究開発を継続的に実施してきており、その成果は「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」の制定(平成14年6月)及び「建物の区分所有等に関する法律」の改正(平成14年12月)に反映されました。
 また、建替えに向けた合意形成に関する研究成果をもとに、「マンションの建替えに向けた合意形成に関するマニュアル」及び「マンションの建替えか修繕かを判断するためのマニュアル」を作成し、住宅局市街地建築課と共同で公表(平成15年1月)しました。

 建替えの円滑化の一方で、マンションは建物を長期間活用してゆくことが基本となることから、従来の原状回復のための「修繕」を超える「改修」によりマンションを再生する手法についての研究開発も実施しています。
 この研究成果をもとに、マンションの居住環境の維持・向上、長寿命化のためのマンション共用部分の改修の手法等について取りまとめた「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」を作成し、住宅局市街地建築課と共同で公表(平成16年6月)しました。

公営住宅のストックマネジメント手法に関する研究
 我が国の公営住宅ストックは、平成12年度時点で約217万戸、このうち昭和40年代に建設されたものが最も多く、37%、79万戸を占めます。今後、これら昭和40年代の膨大なストックが更新期(耐用年限の2分の1(耐火構造の場合35年)経過)を迎えます。公営住宅の更新については、昭和30年代ストックから順次建替が行われてきていますが、最近10年間の建替戸数は25万戸であることから、建替のみでは今後の膨大なストックの更新を進めることは困難となることや、地球環境問題への関心の高まりを受けて、ストックの有効活用を図っていくことが社会的に要請されています。
 このため、公営住宅の各管理主体(地方公共団体)が、全ストックの効率的な活用方策を判断できるための指針づくりを行っています。

その他の施策反映
スケルトン・インフィル住宅(SI住宅)に係る登記上の取扱いを明確化
 一棟の中にスケルトン状態の住戸を含む共同住宅については、一棟全体の表示登記が行えないこととなっていました。今回、総合技術開発プロジェクトの研究の成果を踏まえ、「スケルトン状態の住戸を含む共同住宅の一棟の建物について表示登記の申請ができることとなりました。その場合、インフィルが未完成の住戸については、添付書類等により、スケルトン状態の住戸であることが認定できれば、「居宅(未内装)」として表示登記できることとする。」という取扱いが措置され、スケルトン・インフィル住宅(SI住宅)の普及促進に向けた環境が整備されました。

・記者発表資料 (PDF:95KB)


スケルトン・インフィル住宅(SI住宅)指針(案)の作成
 総合技術開発プロジェクトの研究の成果を踏まえてとりまとめたスケルトン・インフィル住宅(SI住宅)指針(案)が国土交通省住宅局より公表される予定です。本指針は、設計者や事業者等がSI住宅を設計、計画するにあたり参考とできるよう、スケルトン・インフィル分離の考え方や長期耐用のためのスケルトン計画の考え方を中心に、主として新築の段階でSI住宅として配慮すべき事項をとりまとめたものです。
<「これからはスケルトン住宅」パンフレット>
・表紙 (PDF:558KB)
・1-2ページ (PDF:1300KB)
・3-4ページ (PDF:772KB)
・5-6ページ (PDF:1060KB)
・7-8ページ (PDF:1305KB)
・9-10ページ (PDF:890KB)

研究者情報
 
室 長 藤本 秀一 住宅政策・住宅計画・建築計画
主任研究官 米野 史健 住宅政策
研究官 小林 英之 災害史・インドネシアの住宅・情報システム



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