市街地火災及びアクティビティ・シミュレーションプログラムについて

概要

 シミュレーションプログラムは、平成10〜14年度に国土交通省(実施機関は独立行政法人建築研究所及び国土技術政策総合研究所)が実施した、国土交通省総合技術開発プロジェクト「まちづくりにおける防災評価・対策技術の開発」の一環として、木造密集市街地等における地震災害時の危険度を把握する研究の成果として開発されたものです。

 具体的なシミュレーションプログラムは、当時における様々な科学的知見をベースとしつつ、地区レベルでの市街地の安全性を評価するため、市街地火災シミュレーションは市街地における火災性状を簡易に予測する手法として、アクティビティ・シミュレーションは避難や救援活動等の被災時に行われる種々のアクティビティに着目して、その容易性・困難性を簡易に評価する手法として、それぞれ開発されたものです。

 この総プロの研究成果の一つとして、市街地で発生した火災の拡大状況を推測する市街地火災シミュレーションプログラム、及び、地震時の救出・救護、避難等の困難性を推測するアクティビティ・シミュレーションプログラムを公開いたします。

 シミュレーションプログラムは、それぞれ一定の前提条件のもとに簡略化や仮定等のモデル化を行って構築されたものです。モデルの限界や適用範囲がありますので、あらゆる条件下で用いることは出来ませんが、シミュレーションプログラムの活用により、以下のようなことが把握できます。
  • ある風速や風向のもとで、任意の建物から出火した場合の、1分ごとにどのように火災が拡大してくか。
  • ある地震の大きさが与えられた場合、建物倒壊に伴う道路閉塞がどの街路で起きやすいかを確率で、あるいは、避難場所や外周道路まで道路閉塞の影響を受けずにたどり着ける確率。
  • これらの評価を、現状の市街地と、改善後の市街地の両方で適用した場合に、改善効果を把握する。
 なお、これらのシミュレーションプログラムは、様々な特性の市街地を対象としたモデルの検証を行っておらず、現段階では、研究開発途上の成果物であることにご注意下さい。

配布について

 シミュレーションプログラム等の配布・使用を希望される方は、利用条件に同意して頂くとともに、申請書(利用条件の下部からダウンロード可能)を提出して頂く必要があります。申請書を受領した後、無償で申請者にシミュレーションプログラム等を配布するとともに、使用権を付与いたします。

 「シミュレーションプログラム等」として配布するものは下記の通りです。

<市街地火災シミュレーションプログラム>
 ※Windows XPのみにおいて動作検証を行っています。
  • プログラム本体
  • 取扱説明書
  • サンプルデータ
  • 簡易ビューアー
<アクティビティシミュレーション>
 ※Windows 2000のみにおいて動作検証を行っています。
  • プログラム本体
  • 取扱説明書
シミュレーションプログラムの利用条件

シミュレーションプログラムの配布方法について
(2010/3/1)
  • 申請書を提出して頂いた後、メールにてシミュレーションプログラムのダウンロード先をお知らせ致しますので、各自でダウンロードをして頂けますようお願い致します。
  • 申請者側のセキュリティ等の事情によりダウンロードが出来ない場合は、CDでの配布を致しますので、申請書の「配布方法の希望」欄にチェックを入れて下さい。

市街地火災シミュレーションプログラムのバージョンアップについて
(2006/6/6)
  • 市街地火災シミュレーションプログラムがバージョン1.05(2005年12月28日版)から1.06になりました。
  • バージョン1.05からの変更点はこちらをご参照下さい。
  • これから初めて利用申請される方には、バージョン1.06を含んだプログラム等一式を配布いたしますので、バージョンアップの申請を別途する必要はありません。なお、利用申請の際には、上記のシミュレーションプログラムの利用条件に同意して頂く必要があります。
  • 既にシミュレーションプログラムを入手されている方で、バージョン1.06の配布を希望される方は、下記の申請先(新規の申請先と同一)までご連絡下さい。なお、様式は任意ですので、メール本文にご希望の旨をお書きいただくとともに、送付先のメールアドレスを必ずご指定下さい。
  • バージョンアップ版の配布内容は、実行ファイルであるsimfire.exeと、改変内容を示したファイルの2つです。この2つのファイルをLZH形式で圧縮し、メールの添付ファイルとして送信することを原則と致します。なお、セキュリティ上等の理由により、この方法による受領が難しい場合は、申請時にご相談下さい。
  • 公共団体、企業等で、新規申請時のご担当者名やご担当者連絡先に変更があった場合は、あわせてご連絡いただけると幸いです。

○申請先(新規申請およびバージョンアップ希望)及び問い合わせ先

国土交通省 国土技術政策総合研究所 都市研究部 都市防災研究室
担当:竹谷(たけや)
  e-mail address

    メール送信時の件名は下記のようにして下さい
     ・新規申請: シミュレーションプログラム使用申請
     ・バージョンアップ希望: バージョンアップ申請
     ・問い合わせ: 問い合わせ


シミュレーションプログラムにおけるモデル等について

 シミュレーションプログラムを使用される際には、シミュレーションプログラムの開発経緯、目的、モデルの前提条件、シミュレーションの対象範囲と限界、計算例等について十分理解した上で使用することを条件とします。

 これらについては、下記に掲載してある国土交通省総合技術開発プロジェクト「まちづくりにおける防災評価・対策技術の開発」の報告書をご参照下さい。


「まちづくりにおける防災評価・対策技術の開発」報告書

<表紙・目次・概要>
  表紙・目次・概要(PDF:約0.9MB)

<第1部 地区の防災性能評価技術の開発>
 (第1章 防災上危険な地区の抽出手法)
   1.1 延焼危険性の評価手法(PDF:約2.5MB)
   1.2 アクティビティーの評価手法(PDF:約1.0MB)
   1.3 幹線系道路の機能障害危険度評価手法(PDF:約1.6MB)
   1.4 総合的評価手法の検討(PDF:約0.2MB)
 (第2章 地区の防災性能の詳細評価手法)
   2.1 延焼危険性の評価手法(PDF:約1.0MB)
   2.2 アクティビティの評価手法(PDF:約1.2MB)
   2.3 詳細評価時ににおける評価条件設定(PDF:約0.1MB)

<第2部 地区の防災対策技術の開発>
 (第3章 防災性向上のための地区の整備計画策定手法)
   防災性向上のための地区の整備計画策定手法(PDF:約2.6MB)
 (第4章 空地・緑被地及び都市河川の防災活用手法)
   4.1 空地・緑被地の防災活用手法(PDF:約0.4MB)
   4.2 都市河川の防災的活用(PDF:約0.9MB)

<第3部 地区の防災対策技術の開発>
 (第5章 計画策定時の合意形成手法)
   計画策定時の合意形成手法(PDF:約0.7MB)
 (第6章 地区整備における費用・便益算定手法)
   地区整備における費用・便益算定手法(PDF:約0.3MB)
 (第7章 防災性能評価システムの構築と運用)
   防災性能評価システムの構築と運用(PDF:約1.6MB)

<参考資料>
   A.延焼シミュレーションモデル構築のための火災実験(PDF:約1.6MB)
   B.計画内容の実現に資する制度等(PDF:約2.5MB)
   C.合意形成手法の一覧(PDF:約0.6MB)


All Rights Reserved, Copyright (C) 2001, National Institute for Land and Infrastructure Management