基礎研究

電気自動車への道路からの非接触給電

研究目的研究目的

 近年市販され始めた電気自動車は、ハイブリッド車等におされて普及が進んでいないと言われています。電気自動車を利用するための充電施設などは増えていますが、充電時間や充電を必要とする頻度等の使い勝手に対する不安が普及を妨げているとかんがえられます。
 この研究は、この様な問題に対して道路が果たせる役割とその可能性を探るために、道路上を走行する電気自動車へ非接触で電力を供給する仕組みが可能かを探る為に行なっています。

研究内容研究内容

 非接触で電力を送る仕組みとしては様々な方式があります。
 この研究では送電距離をある程度長く、ズレに対する許容範囲の広い磁界共鳴方式に注目し、下図に示す様な「実際の道路に設置する場合の課題」をクリア出来るかを探っています。

実際の道路に設置する場合の課題


 この研究でははじめに、磁界共鳴方式が本当に長い距離を送電可能でズレに強いのかを検証しました。以下に示す写真は、送電距離80cm(コイルの直径が35cmですので直径の2倍以上の距離)を実際に送電している状況の写真です。

実際に送電している状況の写真


 また次の動画は、コイルがずれた場合の様子を確認している様子です。


 この様に理論上は一定の距離を送電可能でズレに強い磁界共鳴方式の特徴を確認する事が出来ました。
 しかし、これだけでは走行中給電が実現可能ではありません。
 走行中に電気を送るためにはある程度長い距離を連続して送電できる事が必要となります。写真のコイルでは走行中に電気を送ることが出来るのは一瞬です。
 そこで、送電側のコイルを長く、受電側のコイルを小さくして模型の自動車に搭載した場合のモデルを制作しました。
 実際の様子が以下の動画です。

 この場合、まだ十分な効率と送電距離を確保出来ていないので、それらを解決していく事が今後の課題となります。

 ITS世界会議2013では、非接触給電による急速充電で、模型車両が長時間連続走行できるモデルを実際に構築し、
走行中非接触給電の可能性を確認しました。

 道路からの走行中非接触給電による連続走行の公開実験の様子が以下の動画です。

 今年度は、実物大の道路模型と送受電コイルを使用し、まわりの環境へ与える影響などの評価する予定です。

想定される研究成果想定される研究成果

 本研究は、走行中非接触給電方式の実用化に向けて、技術面及び運用面の課題に対する解決策を整理するもので、路車間の給電施設の要件や通信仕様、また送電コイルの道路への設置基準に必要な技術資料をまとめるものです。

走行中非接触給電実現後のイメージ